【日本史】2019年 鎌倉時代の新発見ダイジェスト

投稿者: | 2019年2月24日

日本史は、日々の研究や発掘の成果により更新されています。それでも、いつどんな発見があったのかは、あまりに多くの発見があるために忘れてしまいがちです。ここでは、2019年の鎌倉時代の新発見を月ごとに記録してまいります。今年も驚くような新発見に出会えますように…。(2019年12月28日最終更新)

1月

中城城跡に14世紀前半城壁 貴重な発見、定説より古く 2019年1月24日 琉球新報

中城城跡で14世紀前半に積まれたとみられる新たな城壁が見つかった。城壁は19世紀末以降に築かれた城壁の内側に積まれていた。中城村教育委員会が城壁修理のため、石積みの解体を行っており、その作業で発見された。護佐丸以前に城にいたと伝承される先中城按司の時代に築かれたとみられる。従来、中城城の築城は14世紀後半とされてきたが、時期がさかのぼり、城の歴史が書き換わることになる。専門家は「築いた按司の力を示すものとも言える。石積みの時期が特定されることは珍しい。まれな発見だ」と話している。

出典: ryukyushimpo.jp

2月

「梵字」部分に金箔の供養塔、全国初出土 金沢の遺跡で 2019年2月14日 朝日新聞

金沢市の千田北(せんだきた)遺跡で、鎌倉時代ごろ(13世紀ごろ)につくられたとみられる金箔(きんぱく)で飾られた木製の笠塔婆(かさとうば)がみつかった。市埋蔵文化財センターが14日発表した。笠塔婆は死者を弔うために墓地や街道沿い、広場などに建てられる供養塔で、金箔をあしらったものの出土は全国で初めて。専門家は、絵巻物や文献でしか知りえなかった木製の笠塔婆の建てられていた景観が出土資料で明らかになったとして注目する。

出典: www.asahi.com

快慶の阿弥陀如来立像か 埼玉・熊谷の東善寺で発見 2019年2月2日 産経新聞

埼玉県熊谷市代の東善寺にある「木造阿弥陀如来立像」が鎌倉時代を代表する仏師、快慶(生没年不詳)の作品である可能性が極めて高いことが分かった。1200年代初期とみられる製作当時の姿をほぼ完全にとどめ、構造や表現方法などに快慶の特徴が複数確認された。熊谷市教育委員会が25日、記者会見で発表した。

出典: www.sankei.com

3月

3月は新発見の報道が無かったようです。



4月

4月は新発見の報道が無かったようです。

5月

光圀寄贈の極小仏、那珂・常福寺で発見 高さ1.5センチ、鎌倉時代最小 2019年5月16日 茨城新聞

水戸徳川家の菩提寺(ぼだいじ)である常福寺(那珂市瓜連)は15日、徳川光圀が同寺に寄贈し鎌倉時代最小となる仏像の可能性がある高さ約1・5センチの阿弥陀三尊像(あみださんぞんぞう)と、浅草寺(東京)の柱で作った慶派の仏師「定快」による観音像が見つかったと発表した。いずれも鎌倉時代に作られ、三尊像は当時の制作技術の高さを示しており、調査に当たった神奈川県立金沢文庫(横浜市)は「大変珍しく、歴史的に極めて重要」としている。

出典: ibarakinews.jp

運慶作と伝わる帝釈天像内に木箱 X線調査で判明 2019年5月20日 毎日新聞

愛知県岡崎市滝町の滝山寺(たきさんじ)(山田亮盛住職)が所蔵する、仏師・運慶作と伝わる木造の帝釈天像(国指定重要文化財)の中に小さな木箱状の納入品が見つかった。同寺と調査した多摩美術大の青木淳教授(日本美術史)が20日、同市役所で記者会見し発表した。

出典: mainichi.jp

6月

巨大な堀持つ居館跡出土 有力武将の陣か 京都 2019年6月12日 産経新聞

京都府亀岡市の犬飼遺跡から、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて設けられたとみられる幅約8メートルの巨大な堀を持つ居館跡が出土したと、府埋蔵文化財調査研究センターが12日、発表した。堀は防御用とみられ、有力武将が設けた陣だった可能性があるという。

出典: www.sankei.com

7月

「山寺」14世紀まで存在か?遺構から北宋銭 坂下・高寺山遺跡 2019年7月1日 福島民友

9世紀前半の山寺(山岳寺院)跡とみられる遺構が見つかった会津坂下町の高寺山遺跡で、12世紀の北宋銭が新たに出土したことが30日、町教委への取材で分かった。町教委は、会津地域での北宋銭の出土状況から「少なくとも13~14世紀ごろに山寺が存在していたとみることができるのではないか」としている。

出典: www.minyu-net.com

最古級、鎌倉期の神輿金具発見 京都・北野天満宮の祭礼彩る 2019年7月4日 京都新聞

応仁・文明の乱(1467~77年)で途絶えた北野天満宮(京都市上京区)の勅祭「北野祭」で、祭礼行列の神輿(みこし)を飾った鎌倉時代から室町時代ごろの金具約30件が見つかったと天満宮が4日発表した。神輿の金具では現存最古級になり、文様や技法の違いを通じて装飾表現の変遷も分かる。天満宮は約550年ぶりの行列再興にも生かす。

出典: kyoto-np.jp

10月

親鸞直筆の教典発見 長崎・大村の寺院 念仏や信心を重んじる 2019年10月4日 西日本新聞社

浄土真宗を開いた親鸞(1173~1262)の直筆の教典が長崎県大村市の正法寺で見つかった。九州での直筆発見は2例目で、親鸞が念仏や信心を重んじながら教義をまとめたことが読み取れる史料という。浄土真宗本願寺派長崎教区教務所が3日発表した。

出典: www.nishinippon.co.jp

源氏物語で最古の写本発見 定家本の1帖「教科書が書き換わる可能性」 2019年10月8日 京都新聞

源氏物語の現存する最古の写本で、鎌倉時代の歌人・藤原定家による「定家本」のうち「若紫」1帖(じょう)が、東京都内の旧大名家の子孫宅で見つかった。冷泉家時雨亭文庫(京都市上京区)が8日発表した。定家が校訂したとみられる書き込みや、鎌倉期に作られた紙の特徴などから、同文庫が定家本と鑑定した。

出典: www.kyoto-np.co.jp

11月

京都の鎌倉時代の工房跡で10世紀の八稜鏡出土 再利用の痕跡も 2019年11月23日 産経新聞

鎌倉時代に刀装具などを製造していたとみられる京都市下京区の工房跡から民間調査会社「京都平安文化財」が調査で出土していた八稜鏡(はちりょうきょう)が、平安時代中期の10世紀代に作られた高級品だったことがわかった。表面の傷口などから、工房の職人が良質な材質に目を付け、ほかのもの作りの材料として再利用していた可能性があるという。

出典: www.sankei.com

新発見は随時更新してまいります。

 

2019年(平成31年)日本史新発見のまとめ