【日本史】2019年 南北朝・室町時代の新発見ダイジェスト

投稿者: | 2019年2月24日

日本史は、日々の研究や発掘の成果により更新されています。それでも、いつどんな発見があったのかは、あまりに多くの発見があるために忘れてしまいがちです。ここでは、2019年の南北朝時代室町時代の新発見を月ごとに記録してまいります。今年も驚くような新発見に出会えますように…。(2019年12月29日最終更新)

1月

1月は、南北朝時代と室町時代の新発見の報道はなかったようです。

2月

裸形阿弥陀の伝承裏付け「室町」記述の巻物発見 京都・転法輪寺 2019年2月8日 京都新聞

京都市右京区竜安寺の転法輪寺は7日、本堂裏側に安置している「裸形阿弥陀如来立像」の由緒を書いた巻物が見つかったと発表した。室町時代作と言い伝えられてきた像で、同寺は「伝承を裏付ける文書が見つかった」としている。

出典: www.kyoto-np.co.jp

3月

足利尊氏自筆の新書状発見、長野 謎の人物を信濃国守護職に 2019年3月1日 共同通信

室町幕府の初代将軍・足利尊氏(1305~58年)自筆の新たな書状を発見したと長野県千曲市の県立歴史館が1日、発表した。現存する尊氏自筆の書状は数が少なく、正体が明らかになっていない人物「小笠原政宗」に対し、尊氏が信濃国守護職の権限を承認する内容。「政宗」の謎がさらに深まり、歴史ファンの関心を呼びそうだ。

出典: this.kiji.is

芦峅寺に南北朝の仏像、院派の大日如来像 立山信仰 民家から一級史料 2019年3月16日 北日本新聞

南北朝時代の14世紀に作られた立山信仰の大日如来像が、立山町芦峅寺の民家で見つかった。同時代に一大勢力を築いた仏師の流派「院派(いんぱ)」による作とみられる。院派作品の中でも造形的な出来栄えが良く、美術史的にも貴重な史料となる。調査した立山博物館は「立山信仰の広がりを研究する上で大きな手掛かりになる」としている。

出典: webun.jp

4月

花の御所の西端示す濠跡を初確認 8代将軍・義政が設置か 京都 2019年4月23日 産経新聞

多くの足利将軍が構えた邸宅「花の御所」跡(京都市上京区)の西端とみられる濠(ほり)跡が現在の室町通(当時の室町小路)の東沿いから出土した。調査した京都市文化財保護課によると、西端が確認されたのは初めて。花の御所は室町小路沿いにあったことから別名「室町殿」ともいわれ、同課は「室町殿の情報の一端を明らかにできたことは重要な成果」と評価する。

出典: www.sankei.com

8月

後醍醐天皇下賜説に「?」日の丸の旗、年代測定でずれ 2019年8月16日 共同通信

1336年、足利尊氏に都を追われた後醍醐天皇が奈良・吉野に向かう途中で授けたとされ、奈良県五條市の旧家・堀家に伝わる日の丸の旗を、京都大などのチームが初めて年代測定し、1463~1634年に作られた可能性があると16日発表した。下賜品という伝承とは100~300年ほどのずれがあり、矛盾する結果。29代当主の丈太さんは「家宝として大事に伝わってきたが、どんな経緯で来たのか新たな謎が生まれた。さらに研究が進んでほしい」と話した。

出典: this.kiji.is

10月

中世豪族の屋敷跡発見 力示す金付き皿出土 2019年10月3日 北日本新聞

鎌倉~室町時代に現在の富山市南部を拠点とし、幕府ともつながりの深かった有力豪族「蜷川氏(にながわし)」にまつわる屋敷跡が、同市黒崎で見つかった。市埋蔵文化財センターが3日発表した。アニメ「一休さん」で知られる「一休宗純」とも縁のある蜷川一族の暮らしぶりを示す遺物が出たのは初めて。

出典: webun.jp

古道の集落跡に中世の建物跡 和歌山県が発掘調査 2019年10月9日 紀伊民報

和歌山県が、熊野古道中辺路の「湯川王子」付近の古道沿いにある「道湯川集落跡」(田辺市中辺路町道湯川)で取り組んだ発掘調査で、比較的規模が大きな中世の掘立柱建物跡が見つかった。県は「参詣時の宿場や休憩所に関わる建物跡の可能性があり、大変注目される」と説明。現地に案内板を設け、古道の新たな見どころとして紹介している。

出典: www.agara.co.jp

雪舟の三幅対の水墨画、国内で初確認 若い「拙宗」時代  2019年10月27日 朝日新聞

山水画で知られる室町時代の水墨画家、雪舟(1420~1506?)が「拙宗(せっしゅう)」と名乗った若い時期の作品で、三幅の掛け軸が一組になった三幅対の水墨画「騎獅文殊(きしもんじゅ)・黄初平(こうしょへい)・張果老(ちょうかろう)図」が確認された。雪舟の三幅対として現在確認できる作品は、米ボストン美術館が所蔵する「三教蓮池図」だけ。

出典: www.asahi.com

11月

最古の清酒絞り施設?室町期の酒造り遺構を発見 京都・旧天龍寺境内地 2019年11月22日 京都新聞

京都市右京区の旧天龍寺境内地で、室町時代の15世紀にかけて酒造りをしていた遺構が見つかった。清酒の搾り施設としては最古とみられる男柱跡や、酒をためる甕(かめ)の穴約180基を確認した。調査した民間会社は、現代につながる清酒造りは江戸時代から本格化するが、室町前半にまでさかのぼって行われていた可能性を示すとみる。

出典: www.kyoto-np.co.jp

新発見は随時更新してまいります。

2019年(平成31年)日本史新発見のまとめ