安政7年3月3日(1860年3月24日)江戸に遅い雪が降りしきる中、上巳の節句のために江戸城に登城する大老井伊直弼の行列を水戸薩摩脱藩の浪士17名が襲い掛かります。2020年は桜田門外の変から160年になります。江戸の終焉を早めた「桜田門外の変」その事件の現場を当時を想いながら、数回に分けて歩きたいと思います。
目次
井伊家上屋敷から大老登城の途につく
井伊家の上屋敷は、事件の現場となった桜田門外からは目と鼻の先の距離にあります。雪の降りしきる中、大老の行列が登城の途につきます。わずか数分後に起こる惨劇をだれが予想したでしょうか‥。
井伊家行列を18人の浪士が襲撃
行列を待ち受けているのは、18人の浪士たち‥。視界も不明瞭な吹雪の中、大名行列を見物している体を装い待ち受けます。
襲撃その後 大老の首をどこへ?
薩摩浪士有村治左衛門により討ち取られた大老の首。治左衛門はその首を槍先にどこに向かおうというのでしょうか…?
彦根藩岡本黄石の判断
主君を討ち取られた彦根藩。彦根藩上屋敷では水戸へ報復せんという反論を鎮めた重臣がいました。この判断を後年勝海舟が日本を救う判断だったと評しています。
間もなく桜田門外の変より160年余りの月日が過ぎようとしています。皇居として江戸城が当時の様子のままということもあり、その現場立つと今でもその情景を感じることができます。2020年はちょうど160年。一度足を運ばれてみるのはいかがでしょうか?
おすすめ書籍
桜田門外ノ変 上 下(新潮文庫)吉村昭(著)
安政七年(1860)三月三日、雪にけむる江戸城桜田門外に轟いた一発の銃声と激しい斬りあいが、幕末の日本に大きな転機をもたらした。安政の大獄、無勅許の開国等で独断専行する井伊大老を暗殺したこの事件を機に、水戸藩におこって幕政改革をめざした尊王攘夷思想は、倒幕運動へと変わっていく。襲撃現場の指揮者・関鉄之介を主人公に、桜田事変の全貌を描ききった歴史小説の大作。