【日本史】2020年 平安時代の新発見ダイジェスト

投稿者: | 2020年4月18日

日本史は、日々の研究や発掘の成果により更新されています。それでも、いつどんな発見があったのかは、あまりに多くの発見があるために忘れてしまいがちです。ここでは、2020年の平安時代の新発見を月ごとに記録してまいります。今年も驚くような新発見に出会えますように…。(2020年11月10日最終更新)

1月

平安後期の壺が出土 経筒を納めて埋められた 京都・北野天満宮で展示  2020年1月3日 京都新聞

北野天満宮(京都市上京区)はこのほど、お経を入れた経筒の容器とみられる平安時代後期の壺(つぼ)が境内地で出土したと発表した。仏教に由来し、文献や絵図には記録がない「経塚」があったことを裏付け、北野社が神仏習合の聖地として信仰されたことを示す。

出典: www.kyoto-np.co.jp

6月

平安貴族の邸宅から池発掘 離宮の園地に次ぐ広大さ「西三条第」 2020年6月23日 京都新聞

平安時代前期の貴族・藤原良相(よしみ)の邸宅「西三条第」(京都市中京区西ノ京)跡の発掘調査で、9世紀後半の池跡や溝跡が見つかったと、市埋蔵文化財研究所が23日発表した。池跡は天皇離宮の園池に次ぐ広大さを誇り、池につながる溝跡は浄水機能を備えた上、眺めを楽しむ遣水(やりみず)の原初形態を示したという。10世紀以降に築かれる平安上級貴族の住宅「寝殿造」の成立過程を考える上で重要な遺構という。

出典: www.kyoto-np.co.jp

10月

平等院鳳凰堂の扉に1000年前の絵図 複数の菩薩が飛び交う姿、光学調査で判明 京都・宇治 2020年10月12日 京都新聞

平等院(京都府宇治市)は12日、江戸時代に取り外された鳳凰堂の旧東面中央扉を光学調査した結果、約千年前の創建当時の作とみられる来迎図(らいごうず)を確認したと発表した。建物のすぐ上を複数の菩薩(ぼさつ)が飛び、臨終者に向かう場面が描かれ、同院は「生前の行いなどで最上階位とされる人の来迎図と考えられる。大胆で印象的な絵だ」としている。

出典: www.kyoto-np.co.jp

2020年10月22日 毎日新聞

平安時代初期に平安京の朱雀大路を挟んで世界遺産・東寺(京都市南区)と対称の位置に建てられ、鎌倉時代に廃絶した「西寺(さいじ)」の跡地(同区)で、仏像を安置する須弥壇(しゅみだん)の跡が見つかった。市文化財保護課が22日に発表した。東寺の須弥壇の約3分の2のサイズで、須弥壇を置く講堂の大きさも異なっていた。専門家は「密教」を説く空海が関わった東寺に対し、西寺は奈良時代から続く「顕教」の寺だった可能性があるとして「新旧の仏教の力で平安京を守ろうとしたのでは」と推察する。

出典: mainichi.jp

平安時代に貨幣の鋳造所があった国史跡「周防鋳銭司(すおうのじゅぜんじ)跡」(山口市)で、平安初期の銅銭「承和昌宝(じょうわしょうほう)」の鋳造に失敗した「鋳損(いそん)じ銭」が見つかった。山口市教育委員会が27日発表した。承和昌宝の鋳損じ銭が出土したのは全国初という。

出典: www.asahi.com

新発見は随時更新してまいります。